2016-06-18

当直デイズ

8月15日の午後5時半くらいのこと

当直来た

病気になりそうなほど働いた昼業務

やることばかりで医師カンファした

「でもまぁ救急は嫌いかな」スマホ撫でながら

俺はふてぶてしくつぶやいた

あぁ、逃げ出したドロッポの後を追いかけて

飛び込んでしまったのは赤に変わった地方医療

バッとおきたらアイフォンが俺を轢きずって鳴き叫ぶ

血飛沫の色、患者バイタルと著変があってむせ返った

嘘みたいな 尿バックが「嘘じゃないぞ」って 染まってる

顔面蒼白、IVCペシャンコ打診上 鼓音に全て 眩 くらんだ

目を覚ました時計の針が鳴り響くベッドで

今は何時?

8月16日の午前3時過ぎ位を指す

やけに 煩 うるさいアイフォンの音覚えていた

でもさぁ、少し不思議だな。

同じ病院で昨日見患者を思い出した

「その患者バイタルいくつ」病棟に抜けた時

周りの看護士は皆俺を見上げ口を開けていた

落下してきたSPO2がレベルを叩き落としていく

つんざくモニターとECGの波がST上昇

ワザとらしいダイセクションが「MONAじゃないぞ」って嗤ってる

眩む視界に患者の横顔、アポってるいるような気がした

何度患者が落ち着いてアイフォンが嗤って奪い去る。

繰り返して何十件。もうとっくに気が付いていたろ。

こんなよくある当直なら結末はきっと1つだけ。

繰り返した患者の向こう。

バッと押しのけ飛び込んだ、瞬間今夜は徹夜になった

当直マニュアル専門医試験と軋む体で勉強して

文句ありげアイフォンに「ざまぁみろよ」って笑ったら

実によく在る夏の日のこと。

そんな何かがここで終わった。

目を覚ました8月16日のベッドの上

医者はただ

「また今日も日勤だったよ」と一人アイフォンを抱きかかえてた

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