昨日急にラーメン食べたくなり通りすがりのラーメン屋に入ってみた。
店に入ると、
「お一人様ですか?カウンターへどうぞ。」
そこは選ばせないで強制するパテーンか。
隣には先客の男がいて、醤油ラーメンぽいのを注文していた。
隣の男が食べ始めたがなんかおかしい。
無音だ。
麺を持ち上げ、口を尖らせる。
麺を冷まそうとしているように見えるが、
ふうー ふうー
という音がしない。
おそらく口からは音は出ていないが微風が出ているんだろう。
じゃないとあの行程は不要だ。
そして、いよいよ口へラーメンを…
無音で。
だが張り紙も注意書もない。
ほどなくして、俺にもラーメンが来る。
俺はいつもと同じように麺を持ち上げ、ずずっとすすった。
うまい。
店長らしき人も注意してこない。
良かった、あれはきっと彼特有の食べ方なんだ。
その間も、彼はさっきと同じように麺を食べている。
隣に人がいるのを忘れるくらい無音で食べている。
彼は一旦箸を置いた。
無音で。
箸くらい置くとき音がしそうなんだが徹底してるな。
麺を食べ終わったらしく、スープを飲むためにドンブリを両手で持ち、ずずっと…
飲むかと思いきや、無音で飲んだ。
本当に飲んでいるのだろうか。
彼は呼吸器系が弱くておもいっきり吹くことが出来ない。
胃がなくて一気に食べると血糖上がっちゃって大変なんだ。
食道に潰瘍があってしみるんだ。
きっとそうなんだ。
彼が先に会計を済ませて店を出て行った。
ラーメンはこれまで食べてきたラーメンでも一位か二位かの美味しさだった。
うまさで少し泣きそうになってしまっていた。
店を出ると彼が車の横でタバコを吸っていた。
その後言った。
「あ~~~~~~~~~~~~、うまかった~~~~~~~~~~~」
思ったより低い声だった。
彼の眼には大量の涙が溢れていた。
よくわからないけどイラッとした 多分ひとりのくせにテーブルがいいとかいう傲慢なことが書かれているから
無音で幽霊だったってこと? 取っ掛かりも引っかかりもなく、何かが込められてるようには見えなかった。 つげ版の無能の人っぽくもなかったし、映画版はしらんけど。 正直伝わって...