ちょうどシリーズ再読終わった辺りで届いたのでそのまま読んだ。
読んでる最中はぶち当たる様々な外交上の問題を解決するのを笑いあり笑いありで面白かったり、その裏で蠢く陰謀にこの話はどう終わりを迎えるのであろうかと読み進む手を止められずにいたのだが、読み終わった感想としては大いに不満が残るものだった。
何より最後まで引っ張ってきた黒幕の正体が全くつかめないまま、胸糞悪く描写されたまま終わったのは非常にマイナスだった。
第一作や第二作でも大きな謎を引っ張っていたのではあるが、それなりにその巻内での大きな問題自体は解決していたりするので満足感はあったのだが、今回の作品は小さな問題を解決していって、その裏側に潜む巨大な陰謀に迫ると見せかけてなにも解決しないどころかより一層悪くなって終わるのがモヤモヤさせられた。
次巻で今回の黒幕関連の話は完結するらしいが、そのことを知っていたらその巻がでるまでは買い控えていたかもしれない。
あと作者あとがきに海外版の表紙について賛辞があったから、やっと海外SFの表紙も凝ったものになったのかなと思ったら相変わらずのデカデカと文字を乗せてイラストもシンプルな硬派すぎるスタイルだった。