2013-07-06

馴染みのお店がまた消えていた

昨日、久しぶりに天王寺に行った。天王寺にある縫い物を売っている店で、ほつれた作業着用の糸を買いにいった。でも、その店は「能力開発センター」なるものに変わっていて、がっかりした。

天王寺には、よく行くフードコートがあり、そこのチキン南蛮定食がとても大好きだった。ぶらぶらと天王寺周辺を歩いて、夕食としてそのフードコートに向かったが、フードコートがあった所は、仕切り板が貼付けられて中に入れない状態だった。後で調べたところ、五月末に閉鎖していたとのこと。五年ほど前に偶然見つけたお店がまた消えてしまった。

天王寺はご存知のように、Qsモールができたり、阿倍野ハルカスができたりと活気が出てきている地区ではある。しかしながら、その活気というのは、過剰なお店の出店により生成されているように思う。多くの人を引きつけるためであるはいえ、その過剰な出店により、周辺のお店との顧客の取り合いも激しくなり、結果として、馴染みのお店が閉店していくことになる。

新しいモールなどでまた新しい馴染みの店を見つければいいことなのかもしれない。でも、新しいものが出るたびに、それに飛びついていくことに違和感を感じるし、実際、馴染みのお店を見つけるには、何度も試していくという時間がかかり、億劫にもなってしまう。

新しい店をどんどん作らないと廃れていくというのはあるかもしれない。でもその新しいものを短期間であまりに多く作るというのは、いいことだと思わない。健康にいいからと、ある特定のものだけを多量にとるようなもので、バランスがくずれる。

少しずつ街を変えていくという観点のもと、徐々に出店をおこない、すでにある周辺のお店とよい競争関係を持った状態で、街を活性化させていくような町づくりを進めていくことはできないのだろうか? 10年ごとに街をがらっと変えるような出店の仕方をしていって、そこに住んでいる人は本当に幸せなのだろうか?

馴染みのお店を持った人が10年単位でそれを喪失していくような町づくりに未来はないと思う。

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