幼少の頃から始めないと中々モノにならない楽器の代表と言えばピアノとヴァイオリン。
それで実際レッスンを始めるにあたって、最初に指導方針について、指導者と親が色々話をする流れになるのだが、ここで
「技術とかそんなやらせなくていいんで、楽しいことだけ教えて下さい」
と指導者に依頼する親が必ずいる。
これ、親が楽器の素人だからお願いするのではなく、むしろアマとしてそれなりに音楽を嗜んでいたり、場合によっては親もプロの音楽家だったりするのだから驚いてしまう。
なんとも無理難題というか。
なぜなら、楽器というのは弾けるようにならないと楽しくならないので、どうしたってそれなりの修練は必要なわけで。
ましてやピアノやヴァイオリンのように、昔から演奏法が開拓され尽くし、洗練されまくってきた楽器は、誰でも知っているような名曲の演奏に要求される技術水準だって必然的に高くなる。
もちろん指導者はそういう事情を熟知しているので、親の無茶な要求のため、指導内容に非常に苦しむハメになる。
苦しむだけならまだしも、後で「子供がどうしてもプロを目指すというので、今後はプロ育成の指導に切り替えてもらえないか」と言ってくることさえあるのだ。
指導者からしたら「だったらもっと色々技術を教えていたのに、今更そんなん言われても知らねーよ」となり、めでたく破門というケースも。
子供が成人するまでは、子供の人生の責任が親にあるのは明白なので、これはもう完全に親が子供をスポイルしたケースだろう。
なまじ音楽を知っているなら、「楽しいことだけ」なんて虫のいい話あるわけ無いし、そういう無理な望みがどういう結果をもたらすかだって分かりそうなものだと思うのだが。
その程度でスポイルとか言ってたら世の中99%の人間がspoiled childだっつの。
人は搾取されることで強くなれる。
でもピアノだのヴァイオリンだのでプロ目指すつったら物心ついた時から毎日何時間も猛練習当たり前の世界だし そんな事やらせたら子供が音楽やるの嫌になるのは当たり前な上に他の...
好きな曲を耳コピしてさらっと片手で弾ける程度でも十分に楽しいよ。そこからレベルアップしていけばいいわけで。 「なぜ音楽をやるのか」という動機が固まってないまま、耳慣れな...