楽器の王様がピアノなら、楽器の女王はヴァイオリンと、昔から言われてきた。
即ち幼少の頃から人生の一部としてヴァイオリンに打ち込んでいる人は、プロアマ問わず我侭キャラなのだ。
少なくとも自分も含め、知り合いのヴァイオリン弾きは全員そうだ。
具体例を出そう。
ヴァイオリン奏者だったら最大限丁寧な言い方でも「そこ音程悪いですね」と大概に横柄だし、相手が目下だと「音全然違うじゃん何調だよ」となり、挙句「ちょっとそれ何とかしてくれる?」と非難混じりがデフォだったり。
これがヴィオラだったら「んと・・・ちょっとそこの音程・・・」と非常に控え目だし、チェロだったら「そこの音程、確認のためにもう一回やろっか」と実にフレンドリーだったりするのだが、こういう対応はヴァイオリン弾きにはまず期待できない。
全くもって「お前何様のつもりだよ」と思われても仕方ない態度だが、そう反発されても「ヴァイオリニスト様ですが何か?」と平然と言ってのけるのがヴァイオリン弾きなのだ。
もちろん、その台詞の裏に込められた「だってキミ下手なんだもん」というメッセージを隠すそぶりは皆無である。
というわけで、何事も一番じゃないと気が済まないエエカッコしい人間に付き合う方は本当にお気の毒様という感じだが、なんでこうもヴァイオリン弾く人ばっかりが横柄になるのだろうか。