以前はそれほどでもなかったのに、最近は他人に対して「つまらない奴」と思うことが増えた。少し分析してみると、自分がつまらないと感じるのは、内輪志向で、思考領域が自分の生活圏内にとどまっている人たちであることがわかった。よく言えば地に足が着いているのかもしれないが、悪くいえば大衆的だ。
TwitterやFacebookを彼らが利用し始めたのを契機に、彼らの興味、関心が透けて見えるようになったのも大きな原因だ。今までは彼らのようなごく普通の人たちの考えは見えなかった、というか、空気として世の中に蔓延していたため、敢えて語られることもなかった。だが現在は違う。彼らはソーシャルメディアを使って、テレビを見るのと同じ感覚で自分の気持ちを垂れ流す。特に考えてもいなければ、面白くもないことを、だらだらと。挙げ句の果てには何の意味も無い「興味がない」宣言。興味がないなら黙っていればいいのにと心底思ってしまうし、そういうことを公にわざわざ表明するセンスを疑ってしまう。それを見て不快に思う人間がいるかもしれないというところまで考えが及んでいないんだろう。
何が悲しいって、「つまらない」と思う対象が疎遠になっていて最近SNSでつながった地元の知人に多いことだ。数年に1度会う程度の薄い付き合いであれば彼らともずっとつながっていけたかもしれないのに、彼らの考えが透けて見える環境が整備されたがために、その関係を失ってしまうかもしれない。なんとなく、そんな予感がしている。