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2007-10-29

http://anond.hatelabo.jp/20071029165945

あなたの文章で「光麺」がすりこまれました。

モニター見ながらラーメンが食えるか!!

昨日、数年ぶりに光麺に行った。

結構人が並んでいたので、味は落ちてないかなと思って入ったんだけど、

実際に入ってみて愕然としました。

味がどうこう以前に、内装のあり得なさに。

あのですね、カウンターの前に10インチぐらいのモニターが付いてるんです。

カウンターの前ですよ?

よくある「中華料理屋の店の隅にテレビ」みたいなのじゃなくて目の前。まん前。

どんぶり置いたら、その10センチの先に10インチテレビモニター

ラーメン食ってたら視界の中心はテレビモニター

いやいや、ちょっと待ってほしい。

こんなの置かれたら、見ないという選択肢を取るのが難しい。

しかも垂れ流されているのはカウントダウンTVみたいな、

どうでもいいミュージッククリップ光麺店舗紹介。音もうるさい。

いやいや、俺にはそんな情報全く必要ないから。

なんで流行ってるものは誰にでも受け入れられるものだと思ってるんだ。

全体の数%しか興味が無くて購買に結びついてなくても

ランキング1位というのは普通にあり得る。ランキングとはそういうもの。

つまり、ウケているけど、9割以上の人間にはどうでもいい情報というのは

普通にあり得る。どうでもいいものを押し付ける、そういうアホみたいな

マーケティングしかしないからマスメディア広告ダメになったんじゃないのか。

それに、他の店舗の紹介がしたいんなら、ナプキンのところにでも

店舗紹介の名刺みたいなの置いておいてくれ。

俺、そういうのよく手に取る人だから。

このテレビモニター設置でアホな営業をかけてきた代理店から

いくら入るのかしらんが、固定客がもう一杯食べにきてくれたほうが

利益率高いでしょ? 帳簿しかみてないから失うものの大きさが分からないんだよ。

…いやいや、そういうツッコミをしたいわけじゃない。

そもそも、俺はラーメン食いに来てるんだし、連れもいる。

純粋に嫁さんとラーメンについてああだこうだ言いながら楽しみたいだけなんだ。

久しぶりにあんたのところのラーメンを味わいに来たんだよ。

よくあんたのところで食ってた学生時代でも思い出しながら。

あんたら、ラーメン屋だろ?なんでそれを邪魔するんだ。

だいたい、モニターみてたらそっちに神経が行って、味に注意が行かないじゃないか。

あんたは親に食事中にテレビばっか見んな、って怒られたことがないのか?

…そう憤慨してたら、嫁さんは流行りものが好きなタイプ

マスコミ広告代理店とかにはそんなに不信感を抱いてないので、

「なんでそんなに怒るのかわかんない」みたいな反応されて、

俺がなんか神経質野郎な感じになってしまった。

俺はもうあまりの不愉快さに、席についてすぐメニューでモニター

塞いでバカヤロー、みたいなノリになったのだけど、周りをみると

割と普通ラーメン食ってたりしてたので、受け入れられてるのかもしれない。

ただ、みんな連れで来てるのに会話は少なかったけどね。

まあ10センチ前でモニターがアホみたいな音楽鳴らしてたら会話もできないわ。

つうか、日本はいつからこんなに無粋な社会になったんだろう。

人のアテンションに入るときには「失礼します」と言って入る、

あの思い遣りはどこに行ってしまったんだろう。

私が関心あることはあなたには関心がないかもしれない、

私が必要だと思うことはあなたには必要ないかもしれない、と思える

人間としての配慮はどこに行ってしまったんだろう。

そういって考えてみると、90年代のコムロファミリー

全盛の頃はどこもかしこもあの下品な音が鳴り響いていて、

街を歩くのも本当に苦痛だった時代があったのを思い出した。

実は日本は昔から他人のアテンションレイプすることに

無神経な社会だったのかもしれないな。

最近そういう流行押し付けがましい状況は改善されたと感じていたので、

あれはバブル崩壊後の失われた時代の空虚さがそうさせていたんだと思ったけど、

そうじゃなかったんだな。

ヨーロッパなんかではヒトラーの教訓があるし、小説『1984』なんかにも

表れているように、他人のアテンションコントロールすることによる

「支配」について結構敏感に反応するから、こういう「自由な」食事の場面に

コマーシャリズムの権化が押し付けられる状況が生まれること自体

考えにくいと思うんだけど、歴史的に見ても「支配者」に従順日本人

あんまり疑問を感じないのかと思った。

日本テレビではごく当たり前の「ヤマ場CM」、

つまり「なんとここでこんなことが!!」とか「正解はなんと!!」の

次の瞬間に「はい、CMー」とか、そういうの日本だけらしいっすよ。

海外だとそういうコマーシャルやると、不買運動食らうからやらないんだって。

要は日本消費者テレビ屋や広告屋にナメられとるんですよ。

でね、あと心理学的に言って、

テンションの量に人間は行動が左右されるんですよ。これはもう無意識に。

人はよく目にするものに好意を持つようにできてるんです。

電通タレント認知度を好感度とか言い替えて金作ってる裏には、

一応それなりのカラクリがあるわけで。

それに、アテンションが支配されるって事は時間も取られるってことで、

コミュニケーション全般にも影響する。

ベッドルームにテレビがあると、セックスレスになる率が2倍以上って

調査もあるし、少子化国家基盤がやばい日本人はもうちょっと

テンションコントロールについて真剣に考えたほうがいいんじゃないかと思った。

まぁとりあえず、俺は二度と光麺には行かないけどね。

味も落ちてたよ、やっぱり。

嫁さんはモニターについてはマイナスの印象を抱かなかったみたいだけど、

味のことは分かったようで、やっぱり残してたよ。魂を売り渡したらそうなるって。

昔は単価が高くていつもは食べられなかったけど、味は結構好きでした。

トンコツ全盛の時代に、あえてあっさり醤油で勝負していたスタンスも好きでした。

さようなら、光麺さん。

 
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