2023-10-03

なまじ研究について記者会見したことがある研究者だと、「会見での不規則発言けしからん」となりがちかも。ただ、今回の高笑社の会見のような状況だと、質問側がイニシアチブを取ろうと試みるのはむしろ健全、というかしようとしないとまずい。

大学研究機関広報担当者も含めて「いつもやっている研究成果の発表記者会見(そりゃ、そういう会見で記者不規則発言荒らし始めたら問題だとは自分も思う)」に慣れているので、不祥事を起こしたときも同様に場のコントロールをするのが普通と考えてしまう。

ただ、自分の知っている限り「管理不行き届きで傷害死亡事故が発生した」「ハラスメント捏造が発覚した」などで厳しく追及され、大学研究機関が釈明の会見を開いたケースでも、組織というものはやはり保身に走り、ちゃんとやってます、とゴニョゴニョ言って被害者を斬り捨てようとしがち。

そういうときに「普段の(研究発表の)会見と同じルールを守れ」とやることは、いったい誰を利するのか?ということなのだが…実は広報担当者からも「(不祥事記者会見で)記者に厳しい言葉を言われた、もうあそこは出入り禁止だ」みたいな発言は割と聴く

率直に言うと自分もそういう場面でも「大声を出す」「恫喝する」といった戦術はとっくに時代遅れだろう、と思っている立場だが、「会見を開く側がルールを作るから記者はそれに従うべき。ルールの中でやれ」というのには同意しかねる。そもそも公共ルールを破ったから会見を開いているわけだし。

結局、私たちは「ルールに従う」ことに慣れすぎていて、公共のあり方そのものが問われており、「そのルールは正当/正統か?」と疑い、双方がスクラム組んでルールのあり方をじりじりと押し合うべき場面でも、「事前のルール絶対」と思いがち…といういつもの問題なのかもしれんけど。

  • その結果、追求内容よりも話題になってたらお笑い草だわ。 記者がそんなことしなければ、ちゃんと会見の中身で追求できたのにね。

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