まず「萌えとは何か?」を考えてみよう。
「さくらちゃん可愛い」と「さくらちゃん萌え萌え〜」はイコールである。
ただし、「可愛い」は形容詞であるのに対して、「萌える」は動詞だという違いはある。
つまり「俺はいまさくらちゃんのことをめちゃくちゃ可愛いと思っているぞ!」というアピールが「萌え」なのである。
では「萌え作品(萌えキャラ・萌え漫画・萌えアニメ・萌えゲー…)」とは何か。
本来の「萌え」は、なにものかに「可愛い」を見出したときに使う言葉であるが、
特に「萌え作品」と書くときは「オタクを萌やすことが主目的の作品」ということになる。
それはつまり「可愛さが主題の作品」と言い換えることができる。
多く「エロ描写が薄くストーリーがシリアスではないもの」のことを指した。
本番シーンまで踏み込むとそれは「可愛い」というより「エロ」になってしまうので、
あくまでエロは添え物として扱うのが「萌え作品」の特徴となる。
全年齢向けの萌えラブコメなどでも同様の「寸止め」傾向があると言えるだろう。
ただしややこしいのが、この「可愛さ」とは世間一般の「可愛さ」ではなく、
オタクを萌やすために奇形的に進化した「可愛さ」を指している、ということである。