2016-10-09

ノーベル賞学者の妻の「内助の功」について

うーん…大隅万里子さんに関する話題の数々にどうももやもやする。

世の既婚女性の大半はスーパーレジのような、華々しくもなく優秀とも見なされない仕事をしている訳で。

そういう数多の女性達を横に置いて「優秀な研究者なのにキャリア二の次にして夫に尽くす美談」にされた時だけ騒ぐってなあ。

大学研究者のような、価値ある仕事をしていた優秀な女性から勿体ないと騒ぐだけで、その他大勢女性はどうでもいいと思っていそう。

優秀な女性だけ重用するという発想ではますます女性間の格差が開くだけ。

女性研究者を増やすには」とか「日本女性からノーベル賞受賞者を出すには」という問い掛け自体が、ableismに満ちていて好かない。

現に研究する気のある女性支援することと、数値目標として女性研究者を増やそうとすることって違いますよね。前者をやる前に後者を考えるのはどうかと思う。

優秀な女性からキャリア犠牲にして勿体ない、価値のある仕事をする女性を増やそう…こういう考え方は一見もっともらしいけれど危険だと思う。

優秀じゃない女性価値の低い仕事をしている女性だって好きなように生きる権利がある。

あの人達は多分奥さんが共同研究者などではなく、スーパー低賃金パートだったりしたら同じことは言わないんだろうな(教授夫人にそれはありえないが)。

大隅夫妻に関する話題を見ていると、フェミニズムが時にネオリベと結び付くというのがよく分かる。

  • そりゃフェミニズムは男女平等を掲げてるだけだから、それ以上は無理だよ。 有能でない女性も金のないおっさんと同様に扱われるので、専業主婦という社会保障を廃した場合 むしろ待...

  • 優秀な人がより付加価値の高い労働をしてもらうことで経済全体が拡大して優秀でない人への再配分ももっとできるようになる 優秀な人を重用しないようにしても底辺が底上げされるわ...

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