続き
なにかの拍子に
「数学とか物理が1番簡単じゃん。1番教科書薄いんだから。社会科の科目とかって字も細かいし、多いし、まとまってないし、」
と言ってたことがある。
彼にとってはそうだったんだと思う。
自分も、理数系の科目ではたびたび全国模試で偏差値70くらいはとっていた。
偏差値70といえば、上位5%以上なので、ある種の陶酔感があったし、数字の神秘を感じたような気がした。
でも、彼と話すと自分の感じてるそれは違うのだと思い知らされる。
成績の問題ではない。
「数学を使いこなして、いい点を取って、偏差値70、俺sugeeeeeee!数学楽しい!」
と思ってる横で、
「数学とか物理って電卓みたいなもんでしょ。ちょっと慣れれば誰でも使いこなせる」
という風な態度にハッとさせられる。
彼は、スマートフォン教室に通う老人をみるような、不思議な気分で皆をみていたに違いない。
しかし、彼は彼で、楽しそうではあった。
それが、数学や物理の教師が、理学部物理学科、理学部数学科を勧める理由だったと思う。
例えるなら
「スマホをいじるのが楽しい。スマホでいろんなことを出来るのが便利!」
というような感情を抱いていただけで
などとは微塵も思ってなかった。
彼の思考は完全に実学向きで、今でも就職先では優秀な社員をしてると思う。
器用すぎるところが災いして、おそらく生涯、一技術者として生きると思う。
あるいは、任天堂の岩田聡社長のように、技術者としてはスタンドプレイ、典型的なパワーコーダーでも、ポジションが変われば全体最適のためにその能力を魔法使いのように発揮する人間なのかもしれない。
高校の物理の先生で、定期試験で難しい試験を出すことで有名な先生がいた。 めちゃくちゃ難しいといっても、中堅~地方帝大の入試問題あたりを出してたんだと記憶しているが、うち...
続き なにかの拍子に 「数学とか物理が1番簡単じゃん。1番教科書薄いんだから。社会科の科目とかって字も細かいし、多いし、まとまってないし、」 と言ってたことがある。 彼にとっ...
すごいできる奴って大物にならないイメージ。 ノーベル物理学賞受賞者って優等生というより、微妙に劣等生寄りだったりするし。 (もちろん、一般人レベルで言えば普通に優秀なんだ...