仕事のときとかはいっつもにこにこして人当たりもよくてベラベラよくしゃべったりおどけたりして、
家に帰るとむっつりだんまりでろくに口も開かないし笑ったりもしない。
俺とか妹とかが小さかったときはまだよかったけど小学校高学年、中学生あたりになったころから完全にそんな感じだったから、父親に対していい感情は持ってなかった。
今も子どもが家を出たから母親と二人で暮らしてるけどやっぱり全然話さないから母親がそのうちどうにかなるんじゃねーかって感じ。
でもたまに母親が上京してきて話すきっかけがあると俺もいつの間にかそれに近いような感じになってた。
すげーぎこちないの。
話すことがないわけじゃないけどなんか話せないっていう、この感覚の延長線上にあの頃の父親もいたのかなと思うと、俺も一方的に父親を責められないなと思った。
俺の場合は気恥ずかしいっていうのと、現状がとても声を大にして話せるようなもんじゃないのと両方。
とりあえず働いて親のカネに頼らず生きてるってだけで、高収入でもないし、彼女もいないし、友達もろくにいないし、休日はひきこもってネットしたりごろごろしてるだけだし、部屋も汚いし。
今年もまた年末が近づいてきて昨日母親から「久しぶりに帰省しないか」と催促のメールがきた。
年末に帰省しても友達がいるわけでもなしやることないから結局パソコンやってるだけってなるんだよね。
一番はめんどいってのと足代が高いってのがあるんだけどね。
俺もいつのまにか親不孝のクソ息子だわ。