2024-10-23

エストニアネット投票現実を書くよ

総選挙の度に「ネット投票出来ないなんて遅れてる」という言説がたくさん出てくるからネット投票先進国であるエストニアでの現実を書いておくよ

1.ネット投票しているのは30万人しかいない

昨年のエストニアでの総選挙データを置いておく。それによると、ネット投票したのは31万人あまりで、投票者数の約半分。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/03/8ee5825e87733d30.html

日本で同じように当てはめたら3000万人くらいになるが、キャパオーバーシステム破綻して総選挙やり直しになる未来しか見えない。

2.紙の投票は無くせない

半分が紙投票で、人数は30万人いたとのこと。

3.選挙コストは増える

当たり前である。紙の投票は残るので、紙投票コストに、ネット投票システムの構築、維持管理監視コストが単純に上乗せになる。

4.投票率向上には繋がらない

エストニアではネット投票導入前後投票率に優位な差は出ていない。昨年の総選挙ではネット投票数は過去最高となったが、投票率は前回2019年と同じ63.7%。日本の今の紙投票とだいたい近しいし、エストニアでは紙投票していた人の一部がネット投票に移行したに過ぎない。

まり、「投票率を上げるためにはネット投票導入」という提案ロジックは成り立たない。

それでもネット投票導入せよ、と言ってる人は頭がおかしい。海外在住日本人に限ってならあるかも知れないがね。

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