今後AIが進化してあらゆる文章を正確かつ高速に翻訳できるようになったとしても、翻訳そのものの限界は依然として残り続ける
例えばその言語に固有の「ノリ」だったり「笑い」までは訳すことができない
趣味で翻訳する上でよく痛感するのが「英語で読んでるときは面白かったのに、日本語に訳した途端全く面白くなくなる」という現象
英語はジョークが大好きな言語であり、英語で書かれた文章にはたいていさりげないジョークが散りばめられている
しかし、それを日本語に訳すと意味不明になるか、ただの嫌味にしか聞こえないことが多い
日本語と英語では「笑い」に対する考え方が違いすぎて、どれだけ工夫してもとにかく伝わらないのである
もちろん、法律文書や事務書類といった真面目な文章の翻訳ならこうした問題は起きないだろうし、機械翻訳で十分になるだろう
でも、外国語のノリや笑いを理解して、自分も同じように笑いたいと思うなら、仮にシンギュラリティが起きてAIが人間の100倍の知能を持つようになっても、外国語を学ぶ価値はきっと残り続けるはずだ