昔大人のお風呂に通っていたんだが、予約時の待ち時間を潰すのに最寄駅の駅ビルのベンチで座っていることが多かった。
そのビルは専門学校とかが入っていて、集客のためか知らんが外から授業風景が見える形式だった。
多分調理師学校だったのだろう、若い女の子が多くて料理の実習をしていた。
夢や希望に溢れてキラキラしている学生たちを、夢破れて希望もなくソープの順番待ちしているおじさんが眺めるのはどこか背徳的で興奮したのを覚えている。
ある日、いつものように時間をつぶしに行くとベンチは撤去されガラス窓にはブラインドが降ろされて中が見えないようになっていた。もしかしたら俺が気持ち悪い不審者だったのかもしれん。