https://www.amed.go.jp/news/release_20170727.html
ES細胞は、いくらでも増やすことができ、体のあらゆる細胞に変化(分化)する能力(多能性)をもつ多能性幹細胞です。ES細胞は受精卵から発生が数日進んだ胚盤胞の中にある内部細胞塊から採取した細胞を培養皿上で培養することで作製されます。
多能性幹細胞を作製する代表的な方法として、2i法があります。これは、MEKとGsk3というタンパク質を阻害して発生の進行に必要なシグナルを遮断することで、多能性状態を維持する方法です。2i法を用いると、血清培地を用いる作製法に比べ、高効率で、均一性が高く、受精卵の着床前段階と同等の高い多能性状態にあるナイーブ型注4ES細胞を作製することが可能とされていますが、2i法で作製されたES細胞の質や安定性への理解にはさらなる検証が必要です。