ハードモードと言っても別に壮絶だったわけではない。日本国民をイージー・ノーマル・ハードのに分割したらまぁハードに分類される設定だろうな、というくらいだ。だが幸運なことに、大学を出て就職して転職を挟み、人生のうちのゴタゴタをいくつか片付けて見るとイージーモードに入っていることに気がついた。と言っても、これも特に恵まれた環境というわけではない。3分割したらイージーかなくらいの、そんな生活だ。
こうなって見て初めて気がついたのだが、現在イージーモードにある人はだいたい生まれたときもイージーやノーマルで始めているようだ。彼らはハード生まれと比べると危機感が低いのである程度親しくなるとそれを感じることができる。とはいえそれが悪いとは言わないし、矛盾するようだが危機感が低いと言っても彼らが危機に侵されるリスクも低く、相応の危機感とも言える。だがなんとなくそれがムカつく。家族が自分のセーフティネットになると考えていることや、会社が来年自分のクビを切らないことを前提に生きている彼らがムカつくのだ。なんなんだこの感情は。