私は、母にやたらと信頼されていた。
どうやら母の中では、私はいつでも母の味方であり、母は私に愛されているのだと言う自信があるらしかった。
先日、私も良い年齢ということで、結婚の話も母から尋ねられた。いい人はいないの?と。
こう言う質問に私はのらりくらりとかわしている。
今のところ結婚願望も結婚できるだけの生活基盤も無いからだ。それに一人で十分楽しく気ままに生きられており、過不足がない。
そういうと母は冗談めかしながらこう言ってきた。
「だったら私と住もうよ。一人だと寂しいだろうしさ!」
この、母がただ単に一人暮らしに不自由しているだけだというのに、私が寂しいだろうと優しさを装って誘ってきたことに、私の中で何かが一気に溢れ出てしまった。
そんなに私の気を引きたいの?
私はもう助けられないよ。
そんなことしても私は、助けないよ?
いい加減みっともないからそんな普通じゃないことをしないでよ。
唖然とする母から返答が出る前に、お茶代だけ投げつけて逃げるようにして帰った。
家に帰って一息ついたら、何もかもが自由になったような感覚がした。
母にかけた言葉は、私が16歳の頃にリストカットを止められずに辛いと相談したときの、母からの返答とそっくりそのまま一緒だった。
やったな お母さんはお前の気持ちがわかっただろうし お前もお母さんの当時の気持ちがわかっただろう リストカットがやめられない(ぴえん)とか言ってるゴミなんて見放して正解だと...
思春期に辛いことあったのに 今では家出て自分で自分の生活支えられてるなんて偉いね 母親も自分を振り返るいい機会だろうな
いい話。お疲れ様です。 だけど母親は16歳の頃に言った言葉なんて覚えてなくて「どうしてそんな酷いこと言うの…お母さん、増田ちゃんのことを大切に思ってるのに」とか言ってくる...