Twitterのアカウントを消した。1年くらい続けてた版権垢。
だれにも言わずに、予告もせずに、ひっそりと。
環境に不満があったわけじゃない。
イラストにいいねもだんだん付くようになって、さぁこれからって時だった。
ある日突然、推しが、描けなくなった。
ただのイラストならかける。
名もなき少年少女なら。
頭の中で、彼ら彼女らが動かない。
悔しかった。机上の紙みたいに、新しく開けた消しゴムみたいに、頭の中が真っ白になった。
好きなキャラの好きな表情が見たいだけで描いていた。描くのが楽しかった。
震える手で描いてみても、「こんなのじゃいいねがつかない。フォロワーにガッカリされてしまう」って。
馬鹿みたいだけど本気だった。
そうやって、描けない日がずぅっと続いて、フォロワーはほとんど減らなかったし相互は励ましてくれた。
でも私が待てなくて、結局、悩んだ末にこっそりアカウントを消すことに決めた。
私には"絵の才能"がなかったんだと思う。
才能がなくてもそれらしいイラストは描けるけれど、3日絵を描かなければ狂ってしまうような人たちみたいにはなれない。
才能って、空間認知能力とか瞬間記憶とか色のセンスとか、そんなものではないんだろう。
とにかく私は、アカウントを消して以来、まだ1枚も絵を描いてない。