大学受験の合格発表の日は長い1日だった。母親と上京して掲示板で自分の受験番号を確認した。その足で、不動産屋に向かい、物件を何軒か回った。途中、同じ大学を受験していた高校の友人と偶然出会った。表情でお互い合格していたことを理解し、少し芝居がかっていたがその場で抱き合った。
前の彼女と別れた日は長い1日だった。2週間ぐらい別れる別れないのやり取りを繰り返して、最終的に二人の中で結論が出た日、彼女に関連したものを全て捨てた。敢えて燃えるゴミの日のゴミとして雑に捨てた。
息子が生まれた日は長い1日だった。当時私は長期の出張で海外に出ており、息子が生まれたことを聞いた。破水したという連絡の後、当時私が住んでいたアパートの周辺の公園にあった小さな森の中をぐるぐると歩きながら連絡を待っていた。
日本の一番長い日は1945年8月15日だけど、世界の一番長い日はいつなんだろうなぁ。
「自分の一番長い日」は何だろう、と考えた。 大学受験の合格発表の日は長い1日だった。母親と上京して掲示板で自分の受験番号を確認した。その足で、不動産屋に向かい、物件を何軒...
お婆ちゃんは夕げの片付けを終えたとき 弟は2階のゆりかごの中で