久しぶりに夢を見た。
とりあえず時刻の確認と連絡をするために、スマホを探すが、どうにも身体がおかしい。
寝惚けているというか、完全に身体が起きていないらしく、頭からの命令をあまり受け付けていない感じ。
手を下敷きにして寝ると、起きた時に手が動かなくなってることあるけれど、それの全身バージョンと例えるのが近いか。
まあそんな状態で頭も少しぼんやりしてたけど、近くにあった物干しスタンドに掴まりながら周囲を探す。
丁度アラーム音を鳴らしたスマホを見ると、時刻は8時29分。ああこりゃやばいな。
……というところで目が覚めた。
スマホは普通に手元にあったし、支度を加味しても悠々と間に合う時間。なんならアラームの鳴る前に起きた。
よく考えればアラーム音が一つ前に使っていたスマホのものだったし、物干しスタンドには畳んだはずのタオルがあったりと変といえば変だった。
しかしここまで現実に即した夢を見て、なおかつ記憶まで明瞭なのは初めてだと思う。
自分の格好から部屋の内装、果てはスマホのカバーや待ち受けまで同じだったのだから。
普段から夢見が悪いことを鑑みれば、もう二度とこれを超える臨場感のある夢を見ることはないのかもしれない。
その貴重な夢が遅刻する夢だったのは、まあ、なんともはや。