分かってはいたものの、競走馬として生まれたものの9割以上は命を全うする前に屠殺されてしまう現実がある。
戦力にならない馬は、オーナーさえ見放してしまえばいつでも死ぬ可能性があるという。
勝ってなんぼ、稼いでなんぼの競馬界。
馬の入れ替わりは目まぐるしく、1年に何千頭もの競走馬が生産されてゆく。
勝てない馬は必要とされなくなり、戦績も良くないものは繁殖馬としての需要もない。
しかし、毎日厳しい調教に耐え、戦いを強いられてきた馬に、せめてもの労りのようなものがあってもいいのではないだろうか。
もちろん食肉用としての家畜を否定するつもりはないし、命に感謝して残さずいただくのが自分にできる当たり前のことだと思っている。
勝てない馬を全て生かすことは物理的に不可能というのもわかる。可哀想だという気待ちだけでは何もできない。
でもなんだろう、稼げなくなり生きるための費用を出してもらえなくなった馬=死 というこの現実に、心の奥がモヤモヤしてしまう。