2017-02-12

知的食わず嫌い」の損失

私のパートナーほとんど生理的といっていいほど卓球という競技が苦手で、

私がいくら松本大洋の「ピンポン」を勧めても決して視聴しようとしない。

こうした「知的食わず嫌い」の損失は計り知れない。

例えば、どうしてもあの高圧的な表紙が苦手で、

岩波文庫を手に取る機会を避けてしまったら、

その人は人生で得られる「教養」の結構割合を失うだろう。

ただ、ひるがえって我が身をかえりみても、そうした「知的食わず嫌い経験は多々あったように思う。

数学教科書を開いてみつけた「∫」の記号の不気味さに恐怖し、理系への進学をあきらめた。

・「☗7六歩」みたいな記号を見るたびに疲労感を覚え、将棋を覚えるのをやめた(のちに克服)。

・いわゆる「萌え絵」がどうしてもかわいいと思えず、さまざまな視覚コンテンツに触れる機会を失った(少女漫画しかり)。

一口食べてしまったら、そうした苦手意識はきっと消えてしまうのだけれど、

なかなか克服できないものだよなあ。

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