http://homepage1.nifty.com/moritake/sougou/usagikame.htm
以下、抜粋。
「昔話にはウラがある」(新潮社)を読みました。昔話に「兎と亀」の話がありますね。まじめに走った亀が勝ち、怠けた兎は負けてしまう。だから、おまえたちもまじめにこつこつと努力しなさい、という話。世界には「兎と亀」の話がたくさんあるそうです。しかしその内容も教訓も少しずつ違うのです。おもしろいなあ、と思いました。
フランスでは、兎は亀を先に走らせておいて、ゴール近くで格好良く追い抜こうと考えていました。しかし、スタートが遅すぎたので、兎は亀を追い抜くことができずに敗れました。教訓は、もう少し早くスタートすればよかった。
イランの亀は頭のいい亀です。競走をはじめる前に、自分そっくりな弟がいるので、その弟を呼んで来て、ゴールに立たせておいてから競走をしました。兎がどんなに速く走っても亀には負けてしまうことになります。教訓は、意味のない競争をするな。おまえたちは、競争はしてはいけないよ!
インドの話は、日本と同じ。つまり、兎は昼寝をして亀に敗れます。でも悪いのは亀ということになっています。「もしもし兎さん、目を醒ましたらどうですか」と、なぜ一声かけてやらなかったか?となります。で教訓は、友情を大切にしなくてはならない。
カメルーンの亀は親類の亀たちを集めました。走る道筋に一定の間隔で隠れていてくれと頼み、そして出走。兎が途中で確かめるたびに必ず後ろに亀がいたので、走りに走る。ついにゴールで倒れて死んでしまい亀の勝ち。教訓は、大切なものは準備・知恵・連帯。
似たような話でも、国によってずいぶん違うものですね。ボクはインドの話が一番印象に残りました。こつこつ進むのはいいけれど、それ以上に大切にしなくてはいけないことがあると感じました。