置き去りにされた歴史というのは小野田さんら残置諜者となった残留日本兵の扱いも同等に扱われるべきだろう。
彼らは日本が敗戦を迎える可能性が高いことを、当時の実際の戦況情報を提供された上で予め知らされたが、
表向き降伏をするが軍部は潜伏して存続するという間違った情報を与えられた上で、
孤立無援の状況になるが、現地でできる限り長く生き延びてゲリラ戦を展開し、
本当に敗戦していたことを知っていて勝手にゲリラ活動をして人を殺していたわけではない。
日本は国として被害に遭われた方々と小野田さん以下の残留日本兵に対しても謝罪をして当然で、
残置諜者として戦後もゲリラ戦を展開させた責任を、フィリピンに正式に謝罪するべきだったところを、
その曖昧な幕引きの結果として、ルバングで起こったことが残留兵が勝手にやったことのように受け取られ続け、
また実際の被害者に謝罪もお見舞いも行き渡らないということに、とても憤りを感じる。