違う違うって言い聞かせて
絶対に違うんだー!ってのをどっかに表明したくて
こんな考えに陥ってる単純な自分が嫌いだ。何をしてもらった?何を話した?全然、全然何もないし。
どっかから聞こえた、こんばんはー!の声を探すのに二人で顔見合わせて、ビビった顔をしたくらいだし。びっくりしたーって笑い合っただけだし。普段全然喋らない人だからコミニケーション取ってないし。
持ち場的に私が一番近いから、仕事の事でも話し掛けてくれるだけだし。他に近い人がいたら多分そっちに話しかけるだろうし。何も特別な事なんかじゃないし。
いちいち細かいとこに気付いてくれて、細かい優しさに私がいちいち気付いちゃって。そうやって細かい優しさに気付く自分が嫌で。どれだけ飢えてんのって。
仕事出来ない私に特にイラつく様子も怒る様子もなくて。多分自店舗じゃないから責任がなくてそんな風にしてるだけなんだろうなって。分かってるのに。内心ではバカじゃんこの女って思われてる可能性だってあるのに。それを出さないように装ってるのが既に優しい!とか。どれだけ人に優しくされてないんだよ私。
働き出すずっと前に見た夢に出て来たとか。自分が怖すぎて鳥肌物だし。なんで覚えてたかも分からないくらいずっとずっと前の夢なのに。そんなんとか本気で嫌なんだよ。
シフトが入ってない日でも、あの人が応援に来るなら行こうかな、って真剣に考えちゃったり。ちょっと変だよ自分。らしくないよ。
こんだけ言ってても絶対違う。恋はもっと複雑で、もっと難解で、こんな細かいパズルピース集めみたいな物じゃない。
もっと悩むし、もっと胸が苦しいはずだし、もっと泣いちゃうだろうし、もっと夢に出て来るだろうし。違うんだよ絶対。周りに男の人がいなかったから勘違いしてるだけ。きっとそう。
きっとそうなんだよ。