それぞれに思い出話が弾む。私も色々子どもの頃のことを話した。
歌ったとか、家庭科の時間チョコレートの溶かし方が分からなくて
ホットプレートにそのまま乗せてしまったとか、そんな類の話だ。
ほうれん草を植えていた。ほうれん草は当時は子どもでも跨げるぐらい
「こんなに立派なほうれん草は滅多にありませんよ」と(元)先生は言い、
私たちはその葉っぱを茂らせたほうれん草の大木を背景に写真を撮った。
タイムカプセルの中には私はベビースターラーメンを入れていたのだけれど
開けてみると立派な手打ちのラーメンに変化していた。腐ってはいない。
せっかくなので持ち帰ることにした。
でもそれだけではやはり食べるには硬すぎる。一枚一枚、
丁寧に葉を毟り取る。集っている毛虫を追い払うのが難儀だった。
ちょうど花を咲かせる啓蟄の時期だったから、これもまあ仕方のないことだ。
やがて青々とした葉っぱだけがあとに残った、甘みのあるほうれん草の葉だ。
家に帰り、そのラーメンにほうれん草を添えてエグみを取り煮込んで食べる。
硬くもなく、まずまずの柔らかさだ。私は心地良い気分になった。
小学校の同窓会であってもこんなに楽しい思いが出来るのだと思った。
今度はこっそり忍び込んで、あのほうれん草でお浸しを作ってみたいものだ。
満腹になった私は満足して、それで眠ることにした。善き哉善き哉。
まだ朝の7:30なのに活動的だなあ