本の冒頭に、タイトルの由来となったピカソとゴッホのエピソードが出てくる。どちらも著名な画家だが、お金に関する環境は全く正反対だった。
前者は画家としても金銭的にも成功したのに対し、後者は生前に売れた絵は1枚しかなかった。この二人の運命を分けたのは何か?
それは、金に対する興味であると著者は分析する。自分の絵をどうすれば高く売ることが出来るか、自分の名声を如何にお金にかえることに熟知していたか、
そして、ピカソの本名の長い名前から推察されるように人と人との信用こそが価値を生む=お金を呼び寄せることを、彼自身は意識的・無意識的にしっていたのだ。
どのような才能があったとしても、お金に対する意識の差で、ここまで運命が大きく左右されることに驚いた。
著者は、この話を起点にお金の正体について考えることを読者に説く。