十年くらい前の話。
当時の自分は、人間関係がうまくいかず仕事を辞め、食い詰め者と化していた。
辞めた職場がなぜか離職票の用意とか一切してなくて、半月くらい遅れを取ったものの、ようやく失業保険の受給申請へと漕ぎ着けた。
説明会があるという川口ハロワの二階集会室は超満員で、人いきれで窓が曇ってたのを覚えてる。
で、壇上に登場した若い職員がいきなり発した言葉が、上のタイトル。
なんでも失業保険は保険じゃないから失業したら必ず貰えるわけではないんだってさ。
え?って思ったね。
が、イヤなこと一杯あってもがんばって働いて、安い給料でも我慢して働いて、給与明細から天引きで引かれる失業保険の項目を毎月見てきた。
そして矢折れ刀尽き、職場を去らざるを得なかった敗北者が、窮して失業保険の受給申請をしたら「失業保険は保険じゃありません」。
わかる。
言いたいことは理解できる。
けど、もっと他に言い方はなかったのだろうか。