犬派か猫派か。
人類が誕生した時にはすでに争いの火蓋は切って落とされていたという。
古代エジプト時代に至り、ついに猫が神格化されたことによって決着が着いたように思えたが
しかし、それでも現代に至るまで猫派が優位にたち続けていたことは日本のことわざからも分かるだろう。
例えば「猫の手も借りたい」という言葉がある。
何の役にも立たない猫の手でもいいから借りたいという意味である。
何の役にも立たなくても借りたいのは犬ではなく猫の手らしい。
激怒した犬派が作ったのが「豚に念仏猫に経」であったが、巻き込まれた豚派は猫派につくことになりますます猫派の勢力は増していったという。
なぜか馬派の一部も猫派にまわったというのはまた別の話になる。
全くそんなくだらない議論を交わしている猿どもにはうんざりさせられる。
猫か犬かなんて嗜好の問題はどうでもいいし、僕はどちらか一方に肩入れする気はない。
猫背だからといってなにか困ることがあるわけではないがみっともない格好であることは確かだ。
そこには膝立ちをすると猫背が治ると書いてあったのでさっそく試してみるとなるほどたしかに背筋ピンとなる。
だがまさか膝立ちで生活するわけにはいくまいと思いそのままの体勢で本を読み進めるとどうやら重心をつま先の方にかけて立っていると猫背になるらしい。
僕はまさにいつもつま先に重心をかけているようなしょうもない男である。
さらに読み進めるとかかとの方に重心をかけろと書いてあった。
立ち上がりやってみるとたしかに猫背が治っているような気がする。
僕は犬派だ。