阪神阪急ホテルを始めとしたメニュー表示偽装の問題。報道では、トビウオの卵をレッドキャビアとして提供していたことを偽装の代表例として伝えている。
キャビアとは何もチョウザメの卵に限定した言葉ではない。魚卵の総称のことである。
トビウオの卵は赤い。赤い魚卵なのだからレッドキャビアなのである。
数カ月前のネット記事に、タラコをキャビアと言い換えたら大ヒットした、というものがあったが、動機としてはそれと同じことだろう。
http://eng.alc.co.jp/gogaku/2013/08/HimiOkajima-01.html
それでもホテル側が、トビウオの卵をレッドキャビアと呼称したことを訂正したことは正しい。
そもそもレッドキャビアとは何だ。マスの卵と報道では伝えているが説明不足だ。
英語版Wikipediaでred caviarと調べればいい。イクラの画像が出てくる。
サケ科の魚卵のことを外国では一般にレッドキャビアと呼び珍重されているのだ。マスに限定される話でもない。
トビウオの卵を赤いキャビアと言い換えたとしても、あくまで日本人向けにしか通用しないものである。。
レッドキャビアという名前に馴染みのない日本人にとっては、チョウザメの卵に似て粒が小さいトビウオの卵の方が、レッドキャビアとして見た目のインパクトがあるだろう。
レッドキャビアとしてイクラを出されても「これってイクラじゃん」となるだけだ。
だから、阪神阪急ホテルがトビウオの卵をレッドキャビアと呼称したことも間違いとは言えず、また、国際ホテルとしてレッドキャビアの表示を訂正したことも正しいのだ。