「ご希望の条件にマッチした求人が掲載されました」などと言われたところで、私は先方が希望する条件にマッチした人物ではないのだろう。このことだけは、容易に想像がつく。
限りなく排泄物に近い日々を過ごしている。すなわち飲めぬ酒を飲み、すぐさま寝床にダイブし、ほどほどに非正規労働をしては鼻腔を念入りに清掃するだけの日々である。ハリのある毎日とは、いったいどのような状況を指すのか。まるで見当がつかない。体力もない。私など、その辺で通行人を待ち構える犬の糞とニアリーイコールで結ばれるべき存在に他ならないのである。
ひたすらにウダウダと人生を無駄遣いして、ここまで来てしまった。いま、こうして現況を書き出したところで、何の解決にもならぬことは確かである。知ったような顔で「将来の夢はサラリーマン」と吹聴していた小学校時代が、ひょっとすると1番賢い頃だったのかもしれない。
普通の生活、物語のなかでモデルケースとして繰り返し描かれてきたような生活が、思っていた以上に得難いものだということは、身にしみて分かった。だが、その「普通」にランクアップしたところで、何か満ち足りるというのだろうか。そこのところがいまひとつ、展望できずにいる。そうであるがために、自分はやり直しの利かない道を驀進しているのだと思う。
だが、その「普通」にランクアップしたところで、何か満ち足りるというのだろうか。 満ち足りはするだろうけどもそれは刹那的なものでしかないだろうなと予想 そして刹那的な満足...