2012-11-01

妻に手をあげた日

一目につかない家庭内で、自分より力の弱い人、そして愛する人

手をあげる行為は決して許されない。当たり前のこと。

昨日、私は妻に手をあげてしまった。

入籍して半年、今まで何度か小突きあいはあった。

出来るだけ力を加減して、彼女自分の主張をわかってもらおうとして。

でも今回は違った。

彼女の言い分はいつも理にかなっていて、

いい加減な態度でその場をしのごうとする私は

出来るだけ早く切り上げようと曖昧な返事をしたり、

無視してそのまま布団に入り寝てしまったりしてきた。

前日から夫婦喧嘩は続いていた。

家事を終えて2階から降りてきた彼女は立ったまま、

居間に座っている私に昨日約束したことができていないことを指摘する。

見下ろされ上から指摘されることに対しカチンと来た私は座って話すように要求する。

座ってくれないことに業を煮やし、太ももや膝を何度か叩いた。

それくらいなら耐えられるのか、彼女は態度を変えない。

(でも結構痛かったはずだ)

頭にきた私は立ち上がり、彼女を無理矢理押し倒す。

その勢いで彼女が頭を強く打つのがわかった。

座り直した彼女と私は、また約束がどうのこうのと言い争いの続きをはじめる。

彼女は不意に立ち上がり「気持ち悪い」とつぶやく

あぁ、子供のような態度で話にならない私のことを

気持ち悪がっているんだなぁとその時は単純に思っていた。

私はそのままふて寝をする。彼女は無言で立ったままだ。

突然彼女は卒倒する。いままで聞いたことのない荒い息、うめき声。

みるみる顔が紅潮し手足が固まる。冗談だろう、すぐによくなるだろうと体をさすり続けた。

同時に、頭を打っていたことを思いだす。私は「ごめん、ごめんなさい」とか言ってただけだったと思う。

見たことのない苦しそうな顔だった。

このまま死んでしまうかもしれないと救急電話をした時、息づかいが穏やかになりはじめた。

寒がる彼女を布団で包み2Fのベッドで寝てもらう。私は1Fで夜を明かしそのまま仕事へ出かける。

今日、私はまだ彼女と顔を合わせていない。

今、家で彼女の帰りを待っている。彼女仕事に行っているのだろうか。

帰ってきてくれるのだろうか。

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