GW前半、特に予定もないので部屋の片付けと、資格試験用の証明写真データの捜索に明け暮れていた。押し入れの中のHDの中の写真のフォルダを開いて証明写真を探していると、ありがちではあるが古いデータに目がいってしまった。
ご想像の通り昔の彼女の写真で、学生の頃だからもう何年も前のものだ。彼女はもう結婚しているから、連絡を取ろうと思うことも無い。ただ、たまに思い出すだけだ。思い出すと言っても、大人になった今では考えたくないことを考えないことができるようになったから、断片的で表面的なことが脳裏によぎる程度だったりする。
ただ、写真を見ていると、消化した後の今の感情ではなく、当時の感情が沸き上がってきた。戻れるわけでもないし、そのまま進めたとしても選ばなかっただろう過去なのだが、どうにも瑞々しくて青臭くて胸が熱くなったわけだ。
要するに、今の自分はその頃の自分たちに恥じない生き方をしているのだろうか、という道徳の授業にでも出てきそうな問題意識だ。やはり大人になった今なら、この感覚を放っておいて忘れさせることもできるのだが、それは少し勿体ない気がしたので文章にすることにした。