大学卒業後、就職してから実家を出て、8年ほど一人暮らしをしていた。
一人暮らしはとても快適だった。
食事一つとっても、ある程度好きなタイミングで好きな物を食べられる。
あるいは食べたくなければ食べなくてもいい。
自炊したければしてもいいし、しなくてもいい。
不味い物ができたら「まずっ!」と言って捨てればいい。
しかし最近になって家族の状況変化がいくつかあり、現在は父と二人暮らし。
特段父に対して思う所はないが、一人でなくなった事が辛い。
夕食を家で食べるのか食べないのか、お互いハッキリしないと自分の予定が立たない。
疲れて「もうあり合わせの物だけ食べて済ませたい」と思っても、
父がきちんとした食事を用意していたら、食べずには済ませ難い。
自炊するにも、父の嫌いな食材はやはり選びにくい。失敗もできない。
うんと体に悪そうなファーストフードが食べたくなっても、
そんなものに興味はないであろう父を誘う事も出来ず、かといって無視もできず、
結局諦めて他の物を食べざるを得ない。
食事の話ばかりになったが、他の事も全て同じようなものだ。
同居相手にある程度気を使うのは当然のことであり、
それを面倒と思う自分が悪いのは分かっている。
ドラえもんは言った。
「話するのも面倒臭けりゃ、死んでしまえ」と。(微妙に違うかもしれないが、大意はそんな感じ)
許されるのなら死んでしまいたい。