日本語の情報だけだと、医学的なトピックを扱った中立的な本に思える。
まず医学系のメディアや専門家から、内容の科学的な不正確さがかなり批判されている。
それもそのはずで、著者のアビゲイル・シュリアー氏はウォールストリートジャーナルのジャーナリスト。
法務博士号と哲学学士を持っているが、科学的な専門知識はあるといえない。
この本もウォールストリートジャーナル流で書かれているらしく、論文や研究の代わりに新聞記事やインタビューが多く引用されているらしい。
そしてこの本は、リサリットマン氏が提唱した「急速発症性性別違和(ROGD)」という概念に基づいて書かれている。
ROGDは、医学的診断と認められていないし科学的な根拠に基づいてないと批判されているものだ。
色々問題が指摘されているが、その内のひとつが研究の調査対象。
なんと調査対象は反トランスのウェブサイトに集まる保護者たち。いやそりゃ否定的な結果になるだろ。