2021-05-18

隠遁したい

最近、ひさしぶりに「働きたくない、隠遁したい」という気持ちが高まっている。

20代後半、地方出身東京在住の独身学生時代は「高等遊民になりたい」「不労所得生活したい」「養われたい」と常々思っていたが、そんなことは思うだけで、社会からはみ出せないまま歯車になってしまった。

あれだけ常々思っていた「働きたくない」という気持ち労働によって奪われた。目の前の仕事忙殺されて、お布団の中で「きょうはお仕事行きたくないなあ」と思うことはあっても、強い気持ちで「働きたくない」と思うことはずいぶん減っていた。お賃金に飼い慣らされたというのもあると思う。

コロナ禍でほぼ在宅勤務になり、人に会わずにそこそこのんびりと働くことができるようになったからか、「働きたくないなあ」と思うことが増えた。

とはいえ生きるのにはお金がかかる。東京を離れてド田舎隠遁しようにも、多少のお金必要だ。

預金通帳の残高をじっと眺めて、計算する。それなりに切り詰めた生活をしたとしても、せいぜい十数年しか働かずに生きていくことができない。

十数年後というと40そこそこだ。まだ生きてるかもしれない親や親類に迷惑をかけてまで国に頼るのはしたくないし、そもそもからは「働け」と言われるだろう。だからといって積極的人生を終える勇気はないと思う。

これが絶望か、と思いながらそっと増田登録する。そろそろ始業しなければならない。

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