2020-07-13

失恋を引き摺って早6年

上京して初めてできた彼女は、おしゃれでかわいらしくてちょっと裕福なおうちに住むお嬢さんでした。

私は身嗜みに気を遣っていたけど、派遣お金のない貧乏な家の子でした。

築35年の古アパートに住んで、2回のデート以外はもっぱら古アパートで過ごしました。

ほんの少しの出費で生活が立ちゆかなくなるような懐事情でしたし、その不便さで心が狭くなり、交際は長く続きませんでした。

その後は私も別の人たちと交際しましたが、心根のどこかにはずっと彼女の姿がありました。

破局から2年後、お酒の力を借りて再度連絡を取りました。

彼女結婚を見据えて、職場男性とお付き合いを始めたばかりでした。

「あと少し早ければ、また付き合っていたかもしれません」と言われたとき、涙が止まりませんでした。

意気地も勇気もなく、だらだらと過ごしていた時間で、チャンスを失ったのです。

もし再度交際ができていたとしても、見据える地点が異なれば、遠から破局するであろうことは自明です。

私たち関係は、きっとそこまでだったのでしょう。

その後、転職して収入を上げました。「仕事ばかりだと婚期を逃すよ」と冗談交じりに話すオヤジには心の中で中指を立てます

私には関係の無いことです。ひとりでこつこつ貯金をし、終の棲家を見つけるつもりです。

未練がましく2LDK物件ばかり見ているのだけは、許してください。

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