2017-11-22

素人だけど量子コンピューターに感銘を受けたのでちょっと語らせて。

ジン模型って聞いたことある

物質性質研究するのに古くから使われている理論ね。

例えば碁盤の目の上に電子をずらっと並べて、スピンはどっちを向きますか?みたいな研究

スピンがよくわからないなら小さな磁石を考えてもいいよ。隣り合う磁石と反発しあって向きを変える様子を想像してみて。

高温ではみんなバラバラの方向を向いていたのに、ある温度になったらみんな向きをクルッと揃える。これが相転移

どんな方向を向くのかな?相転移の温度はいくつかな?みたいなのを調べるのに物理学者たちはイジン模型計算していたわけ。

ところでね、実は身近な問題もイジン模型で解けるんだ。

たとえば、巡回セールスマン問題。これは「佐川急便配達トラックはどのルートを通るのが最短か?」みたいな問題ね。こういうの最適化問題と呼ぶんだけど。

並んだ電子スピンの向きを計算することで佐川配達ルートがわかっちゃうのよ。すごいね。でも、スパコン使って時間と電力とたくさん消費するの。大変。アルゴリズムめっちゃ研究されているけど大変。

ここでものすごい発想の転換

何も計算しなくてもさ、実際に電子をずらっと並べてスピンがどっち向くか観測したらいいんじゃない

これが量子コンピューター

現実的にはそんなことできないので、実際に並んでいるのはちいさな回路(超電導閉回路)。

回路を電流が「左に回る」か「右に回る」かが、スピンが「上を向く」か「下を向く」かに対応しているの。(D-waveとかね)

この発想すごいよね。

もっと身近な話で例えてみる?

例えばさ、手に持ったボールちょっと投げてみてくれる。

放物線状に飛んだよね?

実はね、量子力学によるとボールはあらゆる軌道で飛ぶ可能性があるのよ。

で、それらの可能性を全部重ね合せると打ち消しあって(経路積分)、

エネルギー(正確には作用)の最も低い軌道だけを残して消えるように見えるの。

残った軌道がさっきボールの飛んだ放物線。

ここでさ、

単にボールを投げたのが、エネルギーについて最適化問題を解いたとも言えるわけ。

こんな感じの発想。すごいよね。

物理現象を解明するために計算するのではなくてさ、

計算をするのに物理現象に手を入れる(イジン模型の結合定数をいじったり外場いれたり)という発想がね、

ちょっと思いつかないな、考えた人すごいなって感銘を受けたんだよ。

誰かと共有したかったんだ。

読んでくれてありがとう

  • よく分からんが興味がある。何読んで知ったのか教えてほしい

  • 漁師コンピューターがなんだかよくわからなかったんだけど、少しだけ、感覚がつかめたわ。ありがとう。 全ては魚に聞け、か

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