2017-03-23

心の奥底のヘイトの話

半年からとある欧州の国に留学をしている。

背丈や顔つきが全く違うアジア人は完全に周りから浮いてしまうため、日常的にジロジロ見られたり視線を感じることも少なくない。

その視線有色人種に対するレイシズムからなのか、はたまた珍しいものに対する興味本意からなのかはわからないけれど、

その視線を送ってくる人の中に時々、声をかけてくる人がいる。

好意的言葉や、当たり障りのない質問などをしてくる人もいるにはいるが、あくまでもそれはレアケースで、

多くの人が「韓国人」とか「ニーハオ」など、外見から出身国を断定してからかってくる。

(もちろん「よう日本人」と言われたこともある。)

初めてこのような冷やかしを受けた時、日本人であるのに韓国人中国人と断定されたことに心底ムカついた。

多分、タイとかフィリピンとか違うアジアの国だとそこまでムカつかなかったと思う。

しかし、そのこと以上にショックだったのは、自分自身がそんなことにムカついてしまったことだった。

今まで私は、嫌韓嫌中感情をもったことはないと思っていたし、いわゆる韓流ブームが来た時も好意的に受け入れていたと思う。

また、その韓流ブームが過ぎた後、ネット中国韓国に対して必要以上に叩く風潮や、

ここ最近在日外国人に対するヘイトスピーチも異常だと感じていた。

韓国人中国人であるというだけで差別することに違和感を覚え、絶対に私はそんな人種差別主義者達とは違うと信じていた。

私自身、なぜこのような気持ちが湧き上がったのかはわからない。

おそらく、私の心の根底では日本人韓国人中国人に比べて勝っているという意識があったのだろう。

上辺では、韓国人中国人というだけで差別するのはおかしいと考えていたが、

心の奥底では日本こそアジアトップで、日本人は他のアジア人より勝っていると思っていたのだろう。

このムカつきが、そして心の奥にある日本人は他の国より勝っているという意識ヘイトに繋がるかはわからない。

しかし、この心の奥にある意識が大きくなり、それに育つ可能性はゼロではない

2回目、3回目と同じように声をかけられた時もそのムカつく気持ちは消えず、

ただそう考えている自分への自己嫌悪けが増していった。

  • そうなん? 自分は中国人に間違われるのが一番嬉しい。 日本人と思われるのは結構屈辱かな。 タイとかフィリピンは、さすがに存在感無いから 第一に言われるわけないと思ってる。 ...

    • これ書いた元増田だけど、こうして文字にしてみると、 日本人て、「昔読んだSFに出てくる未来人」みたいだと思った。 やっぱ進んでるのかもしれないな日本人。 まあ人は猿のネオテ...

  • 現在中国留学中。 「心の奥にある日本人は他の国より勝っているという意識」、ちょっとわかる。 こういう意識って、少なくとも日中韓三国では結構共通してるんじゃないかな?とも...

  • 日本人の差別感情って「自分が優れている」という形ではなかなか現れないけど、 自分が下とみなしているものに対しては「あいつらと一緒にするな」って意識があるんだよね。 学歴と...

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