2015-02-21

種違いの兄妹

私には6つ上の兄がいる。現在、兄が26歳、私が20歳である

どうやら、兄と私の実の父親は別の人らしい。らしいとは曖昧な、と思われるかもしれないが、実はこのことは親や祖父母から直接聞いた訳ではないのだ。

中学生のころ、探し物をしていたときに、母が過去につくった年賀状暑中見舞いなどが保存してあるファイルを見つけた。母は、絵本自作したり洋服をつくったりするのが好きで、これらのハガキ作品の一つとして保存している。

私は母のつくるものが好きだったので、探し物を中断してぱらぱらとそのファイルをめくっていた。何冊かに分かれていたそれを、過去に遡るように見ていくと、「結婚しました」という葉書が目に入った。その葉書に載せられた写真には、父と母と、それから幼い兄の姿が写っていたのだ。

そして、それ以前の葉書を見ると、私の苗字でも、私が知っている母の旧姓でもない、全く知らない苗字とセットになった母の名前が書かれていた。

よく理解出来なくて、でもその事実を知ったということを両親に知られちゃいけない気がして、そのファイルは元のところにきちんと閉まった。

同じ家に住んでいても、それぞれにプライバシーがあるのだということを、当時の私はいまいち理解していなかった。

とりあえず当時の私に理解出来たことは、勝手に母の私物を見て、勝手事実を知って、勝手にショックを受けたという、自分の身勝手さだけだった。

ひょっとすると中学卒業高校卒業、成人を迎えるタイミングで、両親から直接事実を教えてもらえるかもしれないと思ってきたけど、二十歳を迎えたいまでも両親からはこのことに一ミリたりとも触れられていない。

この「種違いの兄妹」という事実は、両親にとって、私は知らなくていいものだとされて、私が訊かない限り話してもらえないのだろうか。

「ひょっとすると」を信じて、大学卒業までのあと2年は、自分からこのことに触れるのは待ったほうがいいのだろうか?

正直、このままずっと知っていることを黙っているのは、家族として悲しいかな、と思うのだけど、タイミングが分からないままなのだ

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