辞める事はまだ会社には話していなくて、とりあえずいつも通りを貫いて仕事をしている。
辞めることが決まってから
「4月にはー」「方針としてこの先ー」などと言う言葉を聞くたび、ドキッとしてもやもやしてしまう。
商業系の高校に行って、授業でプログラムをやった時にとても楽しくて、もっと勉強したいと思った。
その流れで中小だけど今の会社に勤めて、入社からずっと開発チームで仕事をしてきた。
できない事もあって涙を流した日もあったし
やりがいを見失って駄目になった日もあった。
ここまで辞めずにやってこれたのは、ものづくりが好きだったからだと切に思う。
これまでならこれから先の仕事の話を聞いてワクワクしたりしていたのに
もう自分はそれに関われないのかと思うと、途端に寂しい気持ちになってしまう。
それと同時に、これまで自分を育ててくれた上司や、協力して仕事をこなしてきた同僚とかに対して、とても申し訳ない気持ちで一杯になる。
近い年齢の人たちだけどしっかりと芯をもった同僚たちだった。
今になってそんな周りの人たちの事が凄く好きだったんだって思って、もう一緒に仕事できないのが残念で寂しくなる。
飲み会や雑談も好きではなかったけれど、今になってもっと沢山の人と話をしたいと思うようになって頑張って話をしようとしてしまう。
辞めるというフィルターで、周りが美化されているだけかもしれないとは思う。
でもそれでも好きだったと思うと、一人の時に泣いてしまう事も多くなった。
「どうせ辞めるなら、手を抜いてさっさと面倒なことから離れた方がいい」
としか言われない。
その通りだと思うけど、今の会社を辞めたらSEにはもう戻れないと思っている。
これまで10年以上好きなことをやり続けてきたことを辞めなくてはいけなくて、悔しさと虚しさで気持ちが一杯になる。
誰にもわかってもらえない、恐らく贅沢な悩みなのでここで吐き出してみた。それだけ。
プログラマーとSEは別な職業だぜ? 喩えるなら、プログラマーが役者でSEは監督だ。 おれは役者の勉強を高校生からやってきた監督だ!といわれても、わかるような、わからないような...