2010-08-18

自分子供のこと真剣に考えることは、そのまま社会に繋がっている

http://anond.hatelabo.jp/20100817230944

元増田日記を読んで、ぜひ応援したいと思った。

これから就職ということだが、私も高校生ぐらいの時からどうやって結婚して子供を産んで、キャリアと両立させて、ということを真剣に考えてきた。なぜかそういうフェミニズムっぽい論文を読んでいた記憶がある。フェミニストにはならなかったけどね。幸いにも、周囲にもそういうことを実践的に教えてくれる先輩が何人もいた。そして、妻も同じくいろいろとキャリアデザインを考えていた。結婚出産キャリアについて真剣に考えていたのが彼女に惹かれた理由の一つ。東京で出会ったのだが同郷だったというのも惹かれた理由の一つ。もちろん、その他いろいろあるけれど。とにかく早くからそういうことを真剣に考えていろんな人のやりかたを真似したり学ぶのは大切なことだったと思う。逆にそこまでしなければ、若くして子育てなんか出来なかったかも、と思う。

今の世の中はある程度キャリアを築いてから高齢出産子供を作る、という考え方の人が多いようだが、私たちは若くして子供を産んでかつキャリアも作るということにチャレンジした。まあまだまだヒヨッコだし、同期に比べればいろいろハンディがあって出世が遅れているのは確かだから、他の人にも勧められるかどうかはまだ答えは出せない。でもヒトという生き物としては若いうちに子供を産む方がいいんじゃないか、そのために仕事犠牲にしても仕方がない、という信念は変わっていない。

子育ては一人目地方都市、二人目は東京だった。サービス中途半端地方都市よりは、東京の方が乳児保育や二重保育なども当然のように使えるので、楽なことは確か。地方都市では認可園に乳児を入れるために、最初にお世話になった無認可園の保育士さんに入れ知恵ももらい、「田舎の公立園始まって以来、初の乳児受け入れ」という騒ぎを引き起こすことにもなったし。

その他子供が在園中の無認可園の存続問題やら、認可園の廃園問題やら、いろいろな問題に巻き込まれ、保育園法律補助金などのシステムについて、いつの間にか随分詳しくなってしまった。そういう苦労をしたおかげで、なんとか自分子供のこともやってこられたと思う。自分子供を預かってもらうために、社会や、行政制度などを勉強し、勉強したがゆえに他の人のためにもそういうよりよいシステム継続させるためにまた努力する、ということをやるはめになった。職場制度もいろいろと変えちゃったしね。苦労は多かったが、いろいろと勉強させてもらったし、いい経験もさせてもらったと思っている。私たちが子育てを始めた頃はまだ「女は家に入って専業主婦をして子供を育てるべき」と考えている人が多かったと思う。そういう社会の雰囲気を少なくとも自分たちの周囲半径数メートルぐらいでは変えちゃったんじゃないかな、と思っている。あくまで数メートルにしか過ぎないんだけどね。

もちろん、保育園などの公的サービスだけでは子育ては無理なことも確か。出張中に子供兄弟や親に預けることや、ベビーシッター、ファミリーサポートサービス学童保育など、ありとあらゆるものを利用した。近所付き合いも大事で、子供が鍵をなくして家の前で泣いているところを近所の人に預かってもらったりなど、いろんなトラブル引き起こしてくれるので、普段からいろんな人間関係を養っておくことも大切。基本的に近所付き合いとか苦手なんだけど。

とにかくお金よりキャリアが大事という思想で、なけなしの給料をはたいて、お金に糸目をつけずにやってきた。出張前にわざわざ実家子供を預けるために新幹線で反対方向に寄り道するとか、日帰り出張にした上で、頼み込んで早朝から保育所に預かってもらうとか...今になれば、まあなんとか元はとっているんではないかと思っているが、若い頃は随分苦労した。回りにも随分苦労をかけたし、それにはどれだけ感謝しても感謝したりない。子供たちにも負担をかけた。とは言え、子供にはあまり負担をかけると、感情不安定になったり、反抗したりいろいろやらかしてくれるので、無理はできないのだけど。とにかく、子供も親も元気でやってくれているのが本当にありがたかったところ。

だから、こんな話がそのまま真似出来るわけもないし、他の人の参考にはあまりならないかもしれない。少なくとも子供性格健康状態、親の健康状態、実家との距離、いろんなファクターが絡んでくる。それでもそういう個人的な状況を一生懸命切り開き、マネジメントし、またそれを元に社会フィードバックすることで、少しでも子育てしやすい環境を作ることができるはずだし、またそれを共有できるように努力してもらえれば、と願う。

長文失礼しました。

記事への反応 -
  • 8月18日11:50 コメントありがとうございます。一部修正しました。 なんとかはなりますよね。建設的な心配をしながらやっていこうと思います。 ちなみにわかりやすい比較例は、東京で大...

    • http://anond.hatelabo.jp/20100817230944 元増田の日記を読んで、ぜひ応援したいと思った。 これから就職ということだが、私も高校生ぐらいの時からどうやって結婚して子供を産んで、キャリア...

      • 俺のとこは母親癌で父親は働いてるが事情により経済力無し。 このエントリ読んだだけで子供作るのは無理なんじゃないかと思ったわ…。

    • 長文で書き込んで速攻で消した増田居たような とりあえず「地方出身者同士の夫婦が東京で共働きで子育て」は無謀。 まあ精々公務員かそれに準じた(いくら休んでも文句言われない...

    • >来年から就職を控えている学生最後のお盆。実家に帰って考えたこと。 来年「から」だと、来年以降も継続するように聞こえるな。

    • つか「学生最後のお盆」って事は来年4月から就職、と言う意味だよね。 まだ具体的に就職先決まってないっぽいけどいいのか。 それとも院生だと今の段階で決まってなくても来年4月に...

    • 本社が東京で勤務地が地方、転勤なしって会社もあるよ。 東京ベースだから給料はいい上に、地元で働けるから何かと便利。 探せばある。受かる人は受かる。 最初から「東京に本社...

    • 東京生まれ東京育ちとはくっつかなくても、千葉とか埼玉とかに住む女性と結婚するんじゃないかなぁ。 嫁実家に近からず遠からずの所に住んで、遠距離通勤ってとこじゃないかな。 朝...

      • それ典型的な田舎者地方人の生活のような… で、通勤時間二時間とかな辺りが田舎者地方人とは違うってか(本当の地方はもっと職場の近くに住める) それなら地元で県庁勤めの方がマ...

      • いや、http://anond.hatelabo.jp/20100817233747のような生活でいいんならそこまで苦労しなくていいんだよ。 (プライド高そうな元増田は認めないかもしれないが)多分元増田みたいな人は結局こ...

    • 僕はおそらく東京生まれ東京育ちの洗練された女性とは結婚できないだろう。印象でしかないが、怖い。引け目を感じる。 増田がこの固定観念に縛られ続けるのはちょっと勿体ない。...

    • 地方出身同士カップル×共働きで子育てしてる人とか普通に山ほどいると思うんだけど… 大変は大変だけど、なんとかなるちゃーなるんじゃない? 自分が直接知ってる範囲だと、友達が...

      • 大抵は奥さんが派遣かパートじゃない?正社員だとしても9時5時で帰れて、多少休んでも構わない仕事。 でも元増田は「男性並みに(つまり残業あり・多少の事じゃ休んで仕事に穴空け...

    • 結論からすると、できる、というかやったよ。 0歳~3歳は時短、3歳~小学校低学年までは、認可保育園→非認可の託児ルームという二重保育で9時ぐらいまで預かってもらってた。 そう...

    • http://anond.hatelabo.jp/20100817230944 さて、東京で就職するとどうなるか、エンジニアの薄給と、東京での高い生活費、教育費により、子育てをするなら共働きが必須だ。 いやいや、地方と比...

      • 賃金も高いうえに物価も安いとなったら東京に住まない奴って馬鹿じゃね?って気がしてくるな。 むしろこれからの時代地方で子育てができるのかが心配になる。 家族や友人のしがらみ...

        • むしろこれからの時代地方で子育てができるのかが心配になる。 それが過疎問題と言われるもの。 公共交通、医療、教育のサービスレベルがある閾値を下回ると加速度的に人口流出、...

      • その地価が他の生活費を凌駕する程に高いから問題なんじゃないか… それに自分の地元である地方に住めば親や親戚を頼れる。 「おばあちゃんの家がおばあちゃん亡くなってから誰も...

    • 今できてますよ。下記、そんなに特異な例でもないと思います。 もうすぐ2歳の子どもが1人。私も妻もフルタイムで正社員。勤務は東京。双方ともに実家は新幹線で3時間以上圏。近...

    • たしかにまあ県庁とか入っちゃうと潰しきかないし,一生転勤だし、場所によっては激務で、将来は給料さがりまくるから,先はないね。 で,田舎にしばらく住んでたけど、田舎は田舎...

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