https://president.jp/articles/-/29351?page=1
もちろん、いままで女性が男性の経済データを重視しなかったわけではありません。そうではなくて、経済データを重視せざるを得ない状況ができてしまったということです。
30年前の被雇用者は、経済的に安定していました。ところがいまは、経済的に不安定な若い男性が増えているので、経済データを結婚相手の条件に挙げる女性が増えてきたわけです。
経済データほどではないにしろ、容姿と身長も男性が選別されるデータになっています。拙著『モテる構造―男と女の社会学』(ちくま新書/2016年)に詳しく書きましたが、それは、じつは子どものためなのです。娘だったらルックスがいいほうがいいし、息子だったら身長が高いほうがいいので、自分のためというよりもやがて生まれる子どものために、男性は経済データだけでなく、外見つまりは遺伝子のデータでも選別される傾向が強くなっています。