薄給の仕事から帰るなり、娘を足蹴にする。
罵倒しながらテレビのリモコンを取り上げてアイドルの歌唱番組に切り替える。
子供のいる友人は母親から溺愛され、30を越えた今もちゃん付けで呼ばれていた。
目の前で母乳を与えようとする彼女から目を反らす。
私は所詮、地盤から彼女達とは違っていたのだ。
それを安っぽいフィクションが「女は皆子供を欲しがる生き物」と脚色して放送する。
違う、私はこの生命の輪廻を断ち切りたい。
種を存続させるという人間の本能を、生まれながらに備えた優劣を判断するシステムを全部。
だから、子宮には何も宿さない。それが正しいのだ。
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