ソフトウェア開発の業界で有名なブルックスの法則というものがある。
倍の人員を投入しても半分の期間で開発は完了しないわけで、このことは時にソフトウェア開発の特性のように語られるのだが、果たして言うほどソフトウェア開発だけの特性なのだろうか?
そりゃ「100個ある土嚢をあっちからこっちまで運べ」ぐらいに単純な作業ならば倍の人員を投入して半分の時間で作業完了できそうだが、現実にそこまで単純な作業は稀だろう。
既に工場のラインまで作れている状態ならば、製造ラインを倍にすれば単位時間の製造量は倍になるが、実際はその前に「工場のラインを作るまで」の工程がある。
じゃあ商品企画、設計、商品試験の人員をそれぞれ倍にすれば半分の期間で生産ラインを作るところまで持っていけるかと言えばそうではないだろう。