2021-11-10

眠気の行方

ある日、あまり寝ていないこともあり日中に眠くなることがあった。

いちど眠気を感じると、もうどうすることもできない。

しなければいけないこと、やりたいことなどいくつかあるが、とてもできる状態ではない。

目を開けようとするが、自然に閉じてしまう。

意識していても気づいた時には、静かに目を閉じてしまうのだ。

その時の状態としては、静寂で激動な時間が流れている。

実際に取る行動は静かでゆったりとしたものだが、その気持ちとは裏腹に、心の内は起きなければという激しい思いがある。

この日は激しさを増す思いを胸に、なんとか耐え忍んだ。

しかし、耐える中で不思議なこともあった。

しばらく眠気と戦っていたが、途中から眠気がいなくなったのである

あれだけ自分の内で激しく戦っていたのに、ある一線を過ぎたら、途端に平穏が訪れたのだ。

さっきまでのあれはなんだったのかと思うほど、眠気というもの存在しない。

眠気はどこにいったのだろう。

なんだか仲の良かった友人が、ふとしたきっかけで連絡もなく、いなくなったような感覚を覚える。

寂しさというより戸惑いの気持ちが大きい。

だが、またどこかで会えるだろうという安心感もある。

どこからか、またひょっこりと顔を出してくるだろう。

今度は戦うという手段ではなく、眠気に従い、そのまま寝るという手段も良いかもしれない。

ただ往々にして自分場合、戦わなければいけない場合が多いのだが…。

眠気に対して申し訳ないように思う。

次に会った時は、その時の状況によって応対したい。

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