2021-09-14

ガチャで思い出した詩

教育関係仕事してるからどうしても親御さんが子供に与える影響について考えさせられる出来事に触れることが多い

個人的にはお金がないよりも親が子供を愛してない、愛されてると子供が思えてない方が深刻だと思う

幼少期に大人に愛されなかった経験人格破壊してしまうと人を見ていて実感する

そういうモヤモヤを抱えてた俺が泣いた詩がある

・・・・・

奈々子に / 吉野弘

赤い林檎の頬をして

眠っている奈々子

お前のお母さんの頬の赤さは

そっくり 奈々子の頬にいってしまって

ひところのお母さんの

つややかな頬は少し青ざめた

お父さんにも ちょっと

酸っぱい思いがふえた

唐突だが 奈々子

お父さんは お前に

多くを期待しないだろう

ひとが ほかからの期待に応えようとして

どんなに自分を駄目にしてしまうか

お父さんは はっきり

知ってしまたか

お父さんが お前にあげたいもの

健康と 自分を愛する心だ

ひとが ひとでなくなるのは

自分を愛することをやめるとき

自分を愛することをやめるとき

ひとは 他人を愛することをやめ

世界を見失ってしま

自分があるとき

他人があり

世界がある

お父さんにも お母さんにも

酸っぱい苦労がふえた

苦労は 今は

お前にあげられない

お前にあげたいものは 香りのよい健康

かちとるにむづかしく

はぐくむにむづかしい

自分を愛する心だ

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