2020-09-15

近所の公園サニタイズされていた。

俺が小2から小3まで握り続けた雲梯は土台ごと消えていた。雲梯なんて危険遊具今日生きながらえることなど土台不可能ことなのだろう。なんせ雲梯には高さがあり、背中から落ちると呼吸が一時止まる。俺自身1年間で2度止まったのだから間違いない。

それにとどまらず、滑り台も随分コンパクトになり、バリアフリースロープかと見間違う。遊び方が最後まで分からんかった丸太組の三角形も無い。代わりにこれまたよく分からない、ねじれた綱が置いてある。精々2m四方ねじれた綱で何をしろというのだろう。

ずいぶんシンプルで、システムエンジニアから見るとトラブルのない理想公園だろうが、球技もできない50m四方はあからさまに味気ない。うん、俺が押し付けられた複雑怪奇C++/CLIシステムも、こんな味気ない公園に比べれば可愛げがあろうというものだ。

雲梯で鍛えた割にはあっさりと夢を手放してしまった手を少し握り、サニタイズされた50m四方の心の虚を胸ポケットしまいこんだ。

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